歌曲のしらべ・趣旨
ー市民のための歌曲コンサートー
一般の市民にはなじみがないと言われるスタンダードな名曲、童謡、愛唱歌、芸術歌曲、大衆歌曲を実力ある広島の歌手の親しみある演奏で、それらが市民の精神的な豊かさをもたらす財産であることをひろめる。
東区民文化センター
機関誌及びホームページ作成にあたって(2004.10)
このコンサートは平成10年度に産声を上げて以来これまでに公演回数15回を数え、歌手19名、伴奏者10名、朗読者9名、演奏回数は実に253曲にもなりました。投書は一般の方には馴染みの薄い歌曲を気軽に身近に楽しんでもらうことを目指し、松本憲治氏に構成・演出を依頼しました。それ以来時節にマッチしたテーマの指定、ウイットに富んだ解説、演奏者の快い頑張り、サロンの雰囲気を盛り上げる朗読等が奏功し、また熱心なファンの方々に支えられて定着の確かな手応えを実感しています。
今後も内容の濃い、実効性の高い事業として大切に育てていかなくてはならないと考えております。まさにこのような時に、この催しを確かなものとするため機関誌発行及びホームページ制作の話が出たこと、そして実質的にその作成の多くをになってくださる支援者の方々を得たことはこの上ない喜びであり感謝に耐えません。これを一つの契機とし、共に「歌曲のしらべ」の一層の発展、定着に努めますので皆様方のご理解とご協力をお願いいたします。
フォーラム発足にあたって
歌曲のしらべフォーラム・趣旨
芸術歌曲は芸術音楽の基本でもあり、アカデミズムの内部ではそれなりに研究発表会が行われている。しかしそれが、一般市民に馴染まれているとは言い難い。また、歌手および歌手志望者はアカデミズム的完成、成功を目指すあまり、一般市民に目を向けたコンサートが未成熟である。
加えて、市民の「精神的財産」というべき世界の愛唱歌、スタンダード名曲も、様々なジャンルを超えて存在している。それらを一般市民のものとすべく、アカデミックな世界に閉鎖せず、また一過性の流行に消費されない、継続した歌曲コンサートをめざし、「歌手の育成、評価」と同時に「聴衆の創成」「スタッフの育成」もめざす。
メンバー:小畑佳子、畑正恵、永井志奈、田熊信子、花咲田鶴子、竹本順子、佐藤恵、小柴仁人、松本憲治、東区民文化センター(敬称略・順不同)
出演者(歌手・朗読・伴奏)・スタッフ(音響・照明)
ソプラノ(1)
上田恵
広島文化女子短期大学(現:広島文化短期大学)卒業、同大学専攻科演奏専攻終了。大原豊彦、益田遙の各氏に師事。修了演奏会、あかね会ヴォーカルコンサート等に出演。オペラでは「カヴァレリア・ルスティカーナ」のルチア役、「じゅごんの子守唄」の本家のお婆役等に出演。
小畑佳子
広島音楽高等学校、国立音楽大学声楽科卒業。二期会オペラスタジオ第28期研究生修了。近藤和展、小川雄二、千葉佳子、M・バル、G・キルブルー、L・ディヴィスの各氏に師事。広島市新人演奏会、プロミシングコンサートに出演、広島にて8回、ドイツで2回リサイタル開催。オペラでは「魔笛」パミーナ、「フィガロの結婚」伯爵夫人、「秘密の結婚」カロリーナ、「トロヴァトーレ」レオノーラ、「蝶々夫人」蝶々さん、「電話」ルーシー、「領事」マグダ他、多くのオペラで主役を演じる。特に「ヘンゼルとグレーテル」においては声種の違った母親、グレーテル、魔女の三役を歌いこなす。また、ミュージカル風民話劇「比婆の里・らんば」のらんば、「あまんじゃく」の美知では個性溢れる演技と歌で絶賛される。現在、広島文化短期大学、広島音楽高校非常勤講師。彩馨會主宰。
河部真里
エリザベト音楽大学声楽学科卒業。同大学大学院修士課程修了。ドイツ・ケルン音楽大学ヴッパータール校声楽専攻にてディプロム取得、国家演奏家資格試験合格。声楽を平田恭子、C.リンズリー、G.キルブルー、C.ゾンネ諸氏に師事。佐藤しのぶ「フィガロの結婚」中国地方公演にバルバリーナ役で出演。日本演奏連盟新人演奏会合格、広島交響楽団と共演。フェリーチェムジカーレ声楽コンペティション2003第2位入賞。モーツアルト「ミサ・ブレヴィス」「戴冠ミサ」、バッハ「クリスマスオラトリオ」「カンタータ」、サン=サーンス「クリスマスオラトリオ」、フォーレ「レクイエム」、ヘンデル「小オルガンミサ」などのソプラノソロをドイツ各地で公演をする機会を得、新聞批評などでも絶賛を浴びる。デュッセルドルフ、ヴッパータール、ヘルネにてソロリサイタルを開催。ベルリンにてジョイントリサイタルに出演。オペラでは「こうもり」アデーレ、「フィガロの結婚」伯爵夫人、「ラ・ボエーム」ムゼッタ、「電話」ルーシー、「蝶々夫人」ケイト、「ヘンゼルとグレーテル」等に出演。他各種リサイタル、サロン・ロビーコンサート、CM録音など幅広い分野において国内外で意欲的に活動している。また近年においては小学校、幼稚園、病院などで【生きている音とふれあう】企画・出演している。現在、エリザベト音楽大学非常勤講師。
ソプラノ(2)
下松由夏
武蔵野音楽大学音楽学部声楽学科卒業。’93イタリア・ミラノに留学。第70回日本演奏連盟推薦演奏会入賞。アジア大会ゲストプログラムオペラ「犀」婦人役、オペラ「じゅごんの子守唄」おもんの母役、「天国と地獄」ヴィーナス、「ボッカチオ」イザベラ、「ヘンゼルグレーテル」露の精等、オペラ、オペレッタに出演。他、広島オペラルネッサンス「ガラコンサート」、さくらぴあホールガラコンサート、ディナーショー、サロンコンサート等各種コンサートに多数出演。CD「名曲の花束」録音。また、スメタナ室内楽奏団をはじめ、オーケストラとの共演も多く宗教曲のソリストとしても活躍。現在、「カンタ・アフロディーテ」主宰。女声合唱「コール百音」指導。日本演奏連盟会員。呉市在住
柴久美子
国立音楽大学声学科卒業。1992年ウィーン、1995~1996年ウィーン、シュトゥットガルトにて研鑚を積む。野崎靖智、故井上けい子、オルガ・ワルラ・コロ、ノーマン・シェトラーの各氏に師事。広島、東京、韓国ソウル・済州島にてソロ及びジョイントリサイタルを行う。ドイツリート、日本のうたなどのコンサートをはじめ、広島交響楽団との共演、NHK・FM放送、オペラ・ガラコンサート出演など幅広いコンサート活動を行う一方、オペラでは、「魔笛」パミーナ及びパパゲーナ、「カルメン」ミカエラ、「奥様女中」セルピーナ、「シンデレラ」シンデレラ、「秘密の結婚」エリゼッタ、「天国と地獄」ユーリディス、「ボッカチオ」ベアトリーチェ、「あまんじゃくとうりこ姫」うりこ姫、「犀」真理、ほか数多くのオペラで主要な役を演じている。NHK広島文化センター、中国新聞文化センター講師。廿日市市さくらぴあ市民オペラ理事。
高橋 愛
広島音楽高等学校、エリザベト音楽大学声楽科卒業。木原朋子、柴久美子、オルガ・ワルラ・コロの各氏に師事。「じゅごんの子守唄」「フィガロの結婚」「コシ・ファン・トゥッテ」「こうもり」等に出演。2002年ウィーンに留学。エリザベトシンガーズ正団員。
ソプラノ(3)
長谷川優子
桐朋学園大学音楽学部演奏学科声楽専攻科卒業。同大学研究科一年修了。17歳より声楽を名古屋木実、前川ひとみの各氏に師事。大学在学中に「蒼きMUSEの森」に出演。「第29回岩国地区新人演奏会」、その他ロビーコンサート等で演奏。昨年10月にソプラノデュオ「ピエトラ・カリーノ」を結成、コンサートを行う。現在、山口県立岩国高校非常勤講師。桐朋学園附属子どものための音楽教室広島教室講師。
畑正恵
エリザベト音楽大学声楽科卒業。カナダ、広島にて国際音楽セミナー終了。西尾優、ルチアノ・ベルタニョリオの両氏に師事。飯塚音楽コンクール第2位、日本演奏家連盟推薦新人演奏会入賞、九州交響楽団、関西フィルと共演。広島交響楽団広島市巡回コンサート10公演出演の他、宗教曲、現代曲のソリストとして、多数の演奏会に出演。オペラでは「はだしのゲン」「セロ弾きのゴーシュ」「フィガロの結婚」「愛の妙薬」「秘密の結婚」「修道女アンジェリカ」「月の世界」、ひろしまオペラルネッサンス新作オペラ「犀」、「じゅごんの子守唄」、二期会共同制作・公演「ドン・ジョバンニ」、新ひろしまオペラルネッサンス共同制作・公演「フィガロの結婚」、「ドン・ジョヴァンニ」、「フィガロの結婚」、「コシ・ファン・トゥッテ」等に出演し、好評を博す。現在、カント・イタリアーノ所属。日本演奏家連盟会員。
三宅裕美
エリザベト音楽大学声楽学科卒業。同大学院修士課程修了。同大学卒業演奏会に出演。オペラでは、「ポーギーとべス」、「修道女アンジェリカ」等に出演。声楽を安東由華、平田恭子、前川ひとみの各氏に師事。「STEP」所属。
山村ひとみ
広島大学教育学部音楽科卒業。日本オペラ振興会オペラ歌手育成部修了後、藤原歌劇団合唱部メンバーとして舞台経験を積む。東邦音楽総合芸術研究所に1年間在籍し、ドイツリートとオペラを学ぶ。イタリア、ルーマニアで開催された夏季声楽、オペラセミナーを受講。日本オペラ振興会新人演奏会、日本演奏連盟推薦新人演奏会に出演。1998、2003年にリサイタルを開催。オペラでは「奥様女中」「コズィ・ファン・トゥッテ」「魔笛」「ラ・ボエーム」「修道女アンジェリカ」「友人フリッツ」「ヘンゼルとグレーテル」「じゅごんの子守唄」他に出演。また、コンサートソリストとしてオラトリオなどのコンサートに出演。益田遙、奥田誠、宇田川貞夫、平野満、日比啓子、三部安紀子、松本美和子の各氏に師事。現在、中国新聞文化センター講師、リナシメント主宰。藤原歌劇団準団員。日本演奏家連盟会員。東広島市在住。
メゾソプラノ
永井志奈
エリザベト音楽大学声楽学科卒業。同大学大学院修士課程修了。品川喜久子、矢田部義弘、ルチアノ・ベルタニョリオ各氏に師事。’94広島プロミシングコンサートにおいて広島交響楽団と共演。宗教曲のソリストを務めるほか、オペラやその他様々な演奏会に出演。昨年11月に初のソロ・リサイタルを行う。現在、比治山女子中学校合唱部非常勤講師、エリザベト音楽大学非常勤講師。カント・イタリアーノ所属、Hiroshima Ensemble Resonanceメンバー。
八川浩子
エリザベト音楽大学宗教音楽科声楽コース卒業。同大学院音楽研究宗教音楽専攻修了。声楽を益田遥、鈴木仁各氏に師事。在学中に、定期演奏会、チャリティクリスマスコンサート、卒業演奏会、修了演奏会に出演。ヘンデル『メサイア』、ハイドン『ネルソンミサ』、ベートーヴェン『荘厳ミサ』『ミサ曲ハ長調』、モーツアルト『レクイエム』等のアルトソロを務める。そのほか、各地で演奏活動をしながら後進の指導にあたっている。アカペラコーラスグループ「カンターボ・エテルナ」所属。「エリザベトシンガーズ」正団員。現在、広島県立観音高等学校非常勤講師。
アルト
工事中
テナー
工事中
朗読者
岡野真由子
広島市出身。高校時代より演劇を始め、桐朋学園短大演劇科、文学座付属演劇研究所を卒業。2001年に(財)広島市文化財団主催演劇ワークショップに参加、同プロデュース公演「トロイアの女たち」(ヘレネ役)で出演。以後劇団に所属せずフリーで活動し、財団プロデュース公演や他劇団への客演、クラシックコンサートでの朗読、アトラクション声優、TVCM等に出演している。2003年に佐伯区民文化センター主催「さえきオープンすてぇ~じ」で、ドラマリーディング言ノ葉として「沙高樓綺譚」を企画、演出も行った。舞台での主な出演作品は「いまわのきわ」「沙高樓綺譚」(2003年)、「発酵」(2004年)などがある。
沖田真樹
1995年劇団Hamachi主義入団。同劇団公演2001年「また逢おうと竜馬は言った」、2002年「トランスホームリフォーム」(2002)等に主演。劇団の代表的な役者。1997年からは広島市文化財団主催の演劇ワークショップに参加。1997年「わが街」、2001年「トロイアの女たち」、2003年「いまわのきわ」に出演。また、1999年より音声学を磯貝靖洋氏に師事。2003年にはドラマリーディング言ノ葉として「沙高樓綺譚」(さこうろうきたん)でドラマリーディングの世界に足を踏み入れた。
河野 寛
1996年さくらさくカンパニーに加入し、第1回宝塚ミュージカルコンクール銀賞「オドロバルスの夜に」で初舞台を踏む。その後他劇団での客演を経て、2000年劇団Hamachi主義に入団。主な舞台は、1997年・1999年「脅迫状~山田さん家の場合~」(劇団Hamachi主義)勇二役。1997年「わが街」(広島市文化財団 演劇ワークショップ)ギプス医師役。2001年「トロイアの女たち」(広島市文化財団 演劇プロデュース公演)タルテュビオス&兵士役等。1999年より音声学を磯貝靖洋氏に師事。演劇や朗読の舞台の他、CM等のナレーションも行う。
白井裕二
学生時代(京都産業大学)のサークルで演劇に出会う。京都英語劇連盟に加盟し、ミュージカル公演を行う。主な出演作品に「ブリガドゥーン」、「レ・ミゼラブル」、「オリバー」など多数。2000年、劇団太陽に参加。2001年1月、旗揚げ公演・幕末時代劇「光降る朝に」にて、土方歳三を演ずる。同年9月、「贋作・四谷怪談」にて、田宮伊右衛門役で主演。他劇団の客演としても舞台を踏む。
瀬野三枝子
劇団テアトル広島所属。劇団公演の内100公演近くに出演。MUSICAL風HIROSIMA民話劇など客演も多数。2001年広島市文化財団主催演劇プロデュース公演「トロイアの女たち」主演。バレエに始まりあらゆるダンスを習得。振付作品も多数。映画では今村昌平監督「黒い雨」などに出演。テレビ、ラジオでもナレーター、ラジオドラマなどで活躍。
高野由美子
演劇グループ十八米四十糎にて演劇活動を始める。以来、キャスト・スタッフとして数多くの演劇・オペラ・ダンス等の公演に関わる。広島市文化財団の主催事業ではオペラ「犀」にダンサーとして。また「じゅごんの子守唄」、「コシファントゥッテ」には舞台監督助手として参加している。最近の上演作品は、一人芝居「よくある話」、「Sametime Nextyear」など。電蓄本舗所属。
伴奏者
生塩公光子
エリザベト音楽大学器楽学科ピアノコース卒業。同大学院音楽研究科修士課程修了。在学中、同大学卒業演奏会、修了演奏会に出演。日本ピアノ教育連盟主催オーディション「シューベルト」「ブラームス」の部でいずれも奨励賞を受賞、全国大会へ出場。’99~00年マルセイユ国立音楽院マスタークラスにてピアノをジャック・ルヴィエ氏に師事、02年7月東京にて相模原市民オーケストラと共演。同年11月、広島郵便貯金会館にてルーマニア国立放送管弦楽団と共演。これまでにピアノを和高真理子、福間早苗、ジャック・ルヴィエ、藤野ゆかり、對馬寛子の各氏に師事。現在、山口短期大学非常勤講師。
研井功子
エリザベト音楽大学卒業。(財)広島国際文化財団第1回奨学生に選ばれる。1987年同ベルギー王立リエージュ音楽院ピアノ科ディプロムスペリューコース及び室内楽科プルミエプリコースを共に主席で卒業。同時に(偉大なる名誉賞)(栄誉賞)を受賞する。’91~92にはカナダ・モントリオール・マ・ギル大学ピアノ科アーティストディプロマコースで研鑚を重ねる。'92には東京サントリー小ホールにてリサイタルを行う。2000年第5回国際ピアノデュオコンクールにてデュプロマ受賞。ピアノを原田敦子、飛弾裕子、池上昭子、池上郁子、マルセル・メルスニエ、フランソワ・ティリー、ルイ・フィリップ・ぺルティエの各氏に師事している。
宮下生子
武蔵野音楽大学卒業。フルートデビューリサイタル(日本フルート協会主催)に出演。'92'95ジョイントリサイタル開催、'02リサイタルを開催する。国際音楽セミナー(エリザベト音楽大学)においてピエール・イヴ・アルトー、ロスヴィタ・シュゲーテにレッスンを受ける。これまでにフルートを大代啓二、播 博、中山早苗の各氏に師事。現在、フルートコンコード広島、広島ウインドオーケストラ、ゼクス、シュトゥーレメンバー。広島音楽センター講師、中国フルート友の会役員。
乘本 幸
9歳よりチェロを始める。エリザベト音楽大学器楽学科卒業。チェロを田中美光・三木敬之・河野文昭の各氏に師事。1998年ルーマニア国立室内放送管弦楽団と共演。日本チェロ協会、国際チェロアンサンブル、音楽家ユニオン会員。現在、フリーで中四国、九州地方を中心に演奏活動中。
スタッフ・音響・照明
スタッフ
東区民文化センター・歌曲のしらべフォーラムメンバー
音響
村上政夫(スタックストラスト)
照明
間田 敏(フルライトユニオンコーポレーション)